猫は食事に対する好みが変化しやすいことが知られています。そのため、それまでよく食べていた食事であっても、急に食べなくなることがあります。また、タンパク質の少ない食事は、続けて与えていると、やがて食べなくなることが多いこともわかっています。
猫がそれまで食べていた食事を食べなくなった場合は、匂い、食感、タンパク質含有量などの異なる食事に変更すると、食べるようになることが多いようです。
フードを温めると、香りも強くなり食べるようになることがあります。ドライ製品であればぬるま湯でふやかす、ウェット製品であれば耐熱の容器に与える分だけを移し電子レンジで短時間温める、などの方法で、37〜38度くらいに温めてみることをお勧めします。
食器を置く高さや食器の材質を変えてみることで食べ方に変化があることもあります。嗜好性を考えた場合、最もおすすめの食器は陶器製で、続いてガラス・プラスチック・ステンレスの順です。
季節の変わり目や、体調の変化などでも食欲に変化が見られることがありますので、ご心配な場合は、動物病院へご相談いただく事をお勧めいたします。こちらもご覧ください。
一般的に、猫では、適正体重の20%を超えると肥満といわれています。1歳くらいの頃の体重が、その猫の標準体重に近いとされています。体重の管理は、食事の量を調整したり、カロリーを抑えた食事にしたりして、適切なカロリー摂取量になるよう調整することが大切です。定期的に体重測定をし、体重管理に配慮したフードを給与量を目安に、適正体重が維持できるように調整しながら与えましょう。ボディコンディションスコアとよばれる、体全体の様子で判断することもできます。
<ボディコンディションスコア>
犬と猫では 必要な栄養バランスが大きく違います。
例えば、タンパク質を作る約20種類のアミノ酸のうち、体内で合成できないため、必ず食事から摂取しなければいけないアミノ酸があり、これを「必須アミノ酸」と呼びます。
犬に必要な必須アミノ酸は10種類、猫は11種類と違いがあります。そのため、猫がドッグフードを食べると、必要な栄養素が足りなくなってしまう可能性があります。犬にキャットフードを与えたり、猫にドッグフードを与えることはおすすめしません。
必ずしも穀物が犬や猫の食事適さないということではありません。犬や猫は本来、穀物を食べないからという理由で、原材料に穀物を使用していないフードが良いと言われることがありますが、適切に加工された穀物であれば、犬や猫にとっても必要な栄養素の優れた供給源になります。
例えば、ロイヤルカナンが原材料として使用している、小麦から精製される小麦グルテン(タンパク質)は、余分な食物繊維や脂肪分を丁寧に取り除いてあるため、消化率が90%以上にもなります。これは何も加工されていない豚肉よりも高い消化率です。
猫の祖先は乾燥地帯で生活していたリビアヤマネコだと言われており、元々水をあまり飲まず、その分、水分を節約するために濃い尿を作る動物です。そのため、十分に水分を摂らないと、尿路結石ができやすくなりますので、水分を出来るだけ摂るようにすることがお奨めです。
水をよく飲むように調整されたドライフードを与えるか、お水を飲む量が少ないご愛猫は、ウェットパウチ製品をお与えいただくのもよいでしょう。ウェットフードのご検討については、こちらもご覧ください。なお、体調についてご心配なことがあれば、動物病院へご相談いただくことをお勧めいたします。
また、ウェットフードのお試しセットもご用意していますので、ご検討ください。