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病気から守って!

子犬と子猫の免疫のおはなし

免疫ギャップをご存じですか?

生まれたての赤ちゃんねこ、赤ちゃんいぬは、抗体(=体に入ってきた異物を排除する力)が非常に少なく、病気に対する抵抗力が非常に弱い状態です。お母さんが分娩直後に与えるミルク「初乳」を通して、お母さんねこ・お母さんいぬの持つ免疫抗体を取り込みます。この移行抗体は日がたつに連れて低下しますが、子犬・子ねこはこの時期に自分で充分な抗体を作り出すことはできません
移行抗体による感染の防御ができなくなってから子犬・子猫自身が産生した抗体によって感染の防御ができるようになるまでの期間は、感染症に非常に感染しやすい危険な時期 で、免疫のギャップ・免疫のはざまなどと呼ばれます。

ワクチンを打つ理由

母親からの移行抗体が減少していくと、病気にかかりやすくなってしまいます。そのため、動物病院でワクチンを接種して子犬・子ねこ自身が抗体を作れるようにしてあげる必要があります。
ワクチンを打つタイミングの移行抗体の残り具合によって、ワクチンの効果を得ることができない場合があります。しかし、移行抗体がどのくらい残っているか確かめることはできません。そのため、時期をずらしてワクチンを複数回接種することがあります。
ワクチン接種の詳細については、動物病院によって異なることがありますので、かかりつけの獣医に相談しましょう。

食事でも免疫をサポート!

こんな栄養分で子犬・子ねこの免疫をサポートしましょう。
免疫細胞は腸内でも多く作られますので、よい腸内環境を維持することは免疫力アップにもつながります。

マンナンオリゴ糖 悪玉菌が腸粘膜に付着するのを阻害して、糞便への排泄を促します。また、免疫を活性化する働きもあります。
フラクトオリゴ糖 善玉菌のエサとなって善玉菌を増やす働きがあります。マンナンオリゴ糖とともに腸内細菌バランスを整えるのに役立ちます。
β(べーた)グルカン ブドウ糖がつながった多糖類の一種で、マクロファージを活性化させる働きがあります。
アルギニン アミノ酸の一種で、マクロファージが異物にダメージを与えるのに利用している、一酸化窒素のもとになります。
抗酸化成分 ビタミンC、ビタミンE、ルテイン、タウリン、βカロテンなどの抗酸化成分は活性酸素によるダメージを軽減し、抗体の産生を促します。
消化のよいタンパク質 抗体は免疫グロブリンというタンパク質の一種です。消化性の高いタンパク質は効率よく抗体を作る材料になります。